果物を食べると生活習慣病の予防につながる様々な研究が発表されている中で、その要因の1つについて、栄養学の専門家である林芙美先生は、
「食生活全般が良好である可能性もありますが、砂糖や油脂が多いお菓子の代わりに果物を適量摂ることによって、エネルギーの摂取が抑えられたことが関係するのでは」と話します。
また、果物に含まれる栄養素や機能性成分も、生活習慣病の予防に役立っている可能性があります。
「果物に含まれるカロテノイドやビタミンCやビタミンEなどの抗酸化作用のある成分が動脈硬化を防いだり、水溶性食物繊維が血糖や血中コレステロールの上昇を抑制させたりすることも、心血管疾患の予防によい影響を与えていると考えられます。高血圧の原因のひとつはナトリウムですが、果物に含まれるカリウムには、ナトリウムの排泄を促す働きがあります」
こうした栄養素が豊富な果物の1つが、キウイフルーツです。サンゴールドキウイには1個あたりビタミンCが161mg、ビタミンEが1.4mgも含まれています。また、グリーンキウイには可食部100gあたり食物繊維3gを含むほか、カリウムの含有量は可食部100gあたり約301mgと果物の中でもトップクラスです。
キウイフルーツにはほかにも、生活習慣病の予防に役立つポイントがあります。
調理不要。味付けなしで食べられる
野菜にも果物と同じように生活習慣病予防の効果がありますが、野菜を食べるときは加熱したり、調味料がつきもののため、どうしても塩分摂取量も増えがちに。その点果物は、調理せずに生で丸ごと食べられるので、必要な栄養だけを効率よく摂取することができます。
多くの栄養をまとめて摂れる
キウイフルーツなど一般的な食品には多彩な栄養が含まれているため、1つ食べると多くの栄養素を摂取できます。また相乗効果も期待できます。それに比べてサプリメントに含まれる栄養素は限られているので、必要な栄養量をまかなうためには複数のサプリが必要になってしまいます。
噛んで食べるので食べ過ぎ防止に
ジュースやサプリメントはのみこむだけですが、生の果物は噛んで食べるため、満足感が得られて食べ過ぎ防止につながります。
くわしく